【論文】Anal Chem (2024)

[光ピンセットを用いたリポソームおよび生分解性プラスチック単粒子の分解速度決定手法の開発]
集光レーザー型光ピンセットにより溶液中のリポソームや生分解性プラスチック単粒子を捕まえ、レーザー光により分解を促し、分解に伴う分子放出速度を決定する分析手法の開発に成功しました。坪井泰之教授(大阪公立大学)らのグループとの共同研究の成果です。大阪公立大学との共同プレスリリースを発表しました(9/24付)。

  • 研究成果のポイント
  • レーザー光を溶液中に集光することで、1 粒の光分解性マイクロカプセルや生分解性プラスチックの光捕捉に成功しました
  • 捕捉したマイクロカプセルに別のレーザー光を照射し、捕まえたマイクロカプセルを分解し、さらに別のレーザー光でカプセルからの分子放出を観測しました
  • マイクロカプセルの大きさと放出速度の依存性を単粒子レベルで分析。
  • Measurements of Spontaneous and External Stimuli Molecular Release Processes from a Single Optically Trapped Poly(lactic-co-glycolic) Acid Microparticle and a Liposome Containing Gold Nanospheres
  • Tatsuya Shoji*, Miyako Iida, Mitsuhiro Matsumoto, Ken-ichi Yuyama, Yasuyuki Tsuboi*
  • Anal. Chem., 96 (2024), 12957.
  • DOI: 10.1021/acs.analchem.3c05950
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【論文】ACS Appl. Nano Mater. (2021)

[油水界面を利用したナノ粒子光捕捉]
水/ヘキサンまたは水/イオン液体からなる液液界面を利用することで、溶液中のTiO2やZnS-AgInS2 (ZAIS)などのナノ粒子や金ナノ粒子の光捕捉に成功しました。
鳥本教授(名古屋大学)、坪井教授(大阪市立大学)、飯田教授(大阪府立大学)、大谷教授(北海道大学)らのグループとの共同研究の成果です。

  • 研究成果のポイント
  • 低開口数の対物レンズによる弱い集光でもナノ粒子を光捕捉することに成功
  • ヘキサン/水界面で光捕捉した八面体金ナノ粒子とZAISナノ粒子からなる複合体が回転する現象を発見
  • 水/イオン液体界面で光捕捉した八面体チタニア(TiO2)ナノ粒子に紫外光を照射すると、水中のHAuCl4の光触媒還元反応が起こり金ナノ粒子が生成することを実証(光トラッピングの化学反応応用)
  • Optical Trapping of Nanocrystals at Oil/Water Interfaces: Implications for Photocatalysis
  • Yasuyuki Tsuboi*, Shota Naka, Daiki Yamanishi, Tatsuya Nagai, Ken-ichi Yuyama, Tatsuya Shoji, Bunsho Ohtani, Mamoru Tamura, Takuya Iida, Tatsuya Kameyama, Tsukasa Torimoto*
  • ACS Appl. Nano Mater., 4 (2021), 11743-11752.
  • DOI: 10.1021/acsanm.1c02335
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